こんにちは、マルラバです。
今日は橘玲(たちばなあきら)さん著「お金持ちに慣れる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計の進め」を読んだのでレビューしたいと思います。
本書は2002年12月に発売された「お金持ちになれる黄金の羽の拾い方」の改訂版になります。
改訂版とは言え、2002年の内容から大きく内容は変わっておらず、2015年の状況を踏まえて都度追記されているものになります。
それはすなわち、2002年時点の橘玲さんの先見の明が素晴らしく、2015年においても通用する内容を書かれていたということ。
まさに慧眼ですね。
評価
評価:★★★★★(5点満点)
自分の好きな仕事をしよう
本書の一番言いたいことはこれだと思います。
自分の好きな仕事をしよう。
最近、YouTubeのキャッチコピーも「好きなことで生きていく」ですが、橘さんは2002年の時点で同じことを言っています。
しかし、これは決してポジティブな意味だけではなく、そうせざるを得ないという意味で言われています。
というのも少子高齢化の現代日本において、社会保障の負担は大きく、自動車を始めとする日本の基幹産業も廃れていく(電気自動車に移っていく)中で国民は貧しくなり、70歳、80歳と日本人はいつまでも引退できない状況になっていきます。
そのため、好きなことでないと仕事を長く続けていくことはできません。
毎日ストレスフルな仕事を続けるのは、10年か20年が限界でしょう。
かく言う僕も、毎日の仕事で非常にストレスを感じていて、正直毎朝、仕事に行きたくないなと思い続けています。
日本のサラリーマンの大部分がそうなんじゃないかな(特に中間管理職は)と思っていますが。
だから、好きを仕事にするしかない。
本書ではそのようなことが書かれています。
倹約こそが金持ちへの道
もはやFIREの民としては当たり前のことですが、倹約の重要性を本書では謳っています。
特に不要と書かれているのは以下。
- 持ち家
- 保険(生命保険、医療保険)
- 子供
持ち家は不要
持ち家vs賃貸論争は永遠のテーマですが、橘玲さんは賃貸派です。
ちなみに僕も賃貸派です。
橘さんが言われているのは、持ち家と賃貸でどちらがお得というのはない。
ただし、持ち家は新築を購入したり、地価が下がったりするとたちまち賃貸派に負けるということ。
新築を購入した場合、入居した瞬間に中古になるのでその不動産の価値は2割程度下がります。
3000万円の物件であれば、入居したその日から売値は2400万円程度となるということですね。
いわゆる新築プレミアムというやつです。
日本人は新築大好きですが、買うのなら経済学的には中古でしょうね。
あと、地価が下がるとやはり厳しい。
持ち家派の人はローンを返し終わった後に家と土地が残ると主張しますが、まず家の価値は0です。
日本の家は木造なので、その耐用年数は22年。
まぁ、それを過ぎても住めるのですが、補修費用やリフォーム代が必要となるのでほぼ0です。
あと土地だけは残りますが、それも少子化の日本では東京の山手線の内側以外は確実に下がっていきます。
頑張って30年とかのローンを返して残るのが、地価の下がった土地だけ。
ローンを返している間は引っ越しもできないし、家族構成が変わっても対応できない、自然災害やリストラ、離婚等のリスクもある。
そういった様々なリスクに晒された中でようやく手にできるのが、地価の下がった土地だけです。
そうであれば、30年後とかにその地下の下がった土地を買った方がお得だよね、と書かれています。
これは今流行りの車の残価設定型ローンと似ています。
ローンを半分返し終わった後に車を返却するか、買い取るかというもの。
新車購入の5年後に返却しても、買い取ってもどちらが得ということはないですよね。
返却するのが賃貸派、買い取るのが持ち家派ですが、その更に5年後に残るのは10年落ちのボロボロの車というだけ。
ちょっと伝わらないかもしれませんが、車の価値が上がるのであれば買えば良いけど、下がるのであれば買わないほうが良いよねって話です。
保険は扶養家族の多い低所得者向けの商品
橘さんは、保険は扶養家族の多い低所得向けの商品であると言っています。
なぜなら、保険(生命保険、医療保険)は顧客から集めた費用の半分程度を保険会社の社員の給料や経費としてしまっており、非常に効率の悪い商品だからです。
保険は費用を払い始めたその月から、病気や事故があった場合は保険金が下ります。
一方で、長く費用を払い続けると上述の通り、その期待値は50%程度(支払い費用から保険会社社員の給料や経費を引いたもの)まで下がります。
保険は不幸な宝くじとも呼ばれますが、本物の宝くじも同様で経費が50%程度かかっているため、その期待値は50%程度です。
そうであれば、貯金をして病気や事故に自分で備えた方が良いよねという主張です。
貯金のできない貧乏子沢山の家庭が保険に入るのはまだ分かりますが、それ以外の人にとっては不要です。
日本の健康保険制度はかなり手厚いので、貯金と保険制度で全然やっていけるのです。
マイクロ法人を作ろう
最近リベラルアーツ大学の両学長も言われていますが、マイクロ法人を作れば節税がやりたい放題です。
橘さんはそのことを2002年から言っていました。
やはり橘さんは凄いですね。
まさに慧眼(2回目)。
マイクロ法人を作るにはどうすれば良いか、どのように節税できるのかが詳細に書かれています。
僕もそのうち作ろうと思っています。
いい加減、国に税金や社会保障費を取られ続けるのにはウンザリしているので。
まとめ
マイクロ法人を作って合法的に節税しつつ、倹約をして金持ちになろう。
そして、好きな仕事をしよう。
これが本書の要約です。
まさにFIREそのものですね。
それを2002年から言い続けていた橘さんは本当に凄い。
橘さんは他にも本を沢山出されているので、とりあえず読み漁ろうと思っています。
他にも有益なことが書かれている気がするので。
また、本ブログでお伝えしますね。
それでは。
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